尾原ミナ (おはら みな)
おべんとう作家。松山出身。
”食”に関わるすべてのもの(食べ手、作り手、食材、土、水、空間など)が一枚の絵になるような時間をつくる”おべんとう作家”として活動を始めました。
1973年6月5日生まれ
バウムクーヘンと桃が大好物で手ぬぐいコレクター。娘をF1レーサーにするのが目標。
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No.1 料理は理想の自分に近づく近道
お習字の先生が、文字からお弟子さんのその日の精神状態が判るといいますが、私はひとりづつやっているので、料理の手順からその人の「生活の取り組み方」がよく判ります。
料理のレシピはマニュアルではありません。ただ、こういう手順でというだけで、羅列してある文字をそのまま読んだだけでは駄目に、文字以外のいわゆる「行間」を読み込み、正しい日本語を理解し、盛りつけ写真のない中でどれだけ出来上がりを頭の中でイメージ出来るかが大切です。
それが出来ない人があまりに多くで嘆かわしい…。有名な大学を出て、有名な企業に就職していらっしゃるのに。お勉強は出来たのに「生活力」がない。
ガスコンロのグリル器は「魚」しか焼けない。と思っている。焼きたいものがあって、入ればいいじゃん。魚の匂いが…。魚焼いたらすぐ洗ったらいいじゃん。食パンだって、お菓子だって焼けるよ。私はグリルでブラウニー作ったよ。
きゅうりや人参も円柱を拍子切りに出来ない。子供のころは、四角い粘土で動物や花だって出来たじゃない。思い込みが激しく、見本がないと出来ない。
先日仕事で、田舎の料理人さんに指導する機会があった。私が、蕪をくり抜いて中に詰め物をしていたのを見て、「こんなの1個ずつやってたら、大変だ〜。出来ないよ〜。」と言った。私の父くらいの方で、キャリアも私よりも長いはず。「一度蒸してからくり抜くと楽ですよ。」というと「あ〜。もっと早く知っておけばよかった。」と言われていた。どうしてこれまで、手早く出来るところは手早く、手間ひまかけるとこはかけることを考えなかったのか?
なりたい自分は、存在しない。目指すのは難しい。だからこそ、しっかりしたイメージを持って今日、今出来ることをひとつづつ丁寧にこなすことが必要なのではないか。料理は、その訓練な気がして、そのことを家事でも仕事でもやらせてもらえる環境にあることに感謝している。
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